Fashion Glossaryファッション用語集 / アイテム
スーツ
スーツ
スーツとは、上衣と下衣が共布・共色で仕立てられた一揃いの衣服を指します。語源は英語の“suit”(一組、一揃い)で、主にジャケットとパンツ(またはスカート、ベスト)を組み合わせたセットアップスタイルを意味します。19世紀のイギリスにおける紳士服の発展を背景に、現在のスーツスタイルの原型が確立され、20世紀以降はビジネスやフォーマルの装いとして世界中に広まりました。
デザイン面では、テーラリングによって身体に沿った立体的なシルエットが特徴で、肩幅やウエスト、パンツのラインなどが丁寧に設計されます。ディテールとしては、ノッチドラペルやピークドラペルの襟型、シングルまたはダブルの前合わせ、ベント(裾の切れ込み)、ポケットの形状などがバリエーションとして挙げられます。また、素材にはウールを中心に、季節や用途に応じた多様なファブリックが用いられます。
着用シーンはビジネス、冠婚葬祭、式典、面接など幅広く、社会的信用や礼節を表す装いとして重視されます。近年ではカジュアル化の傾向もあり、セットアップとしてのスーツを、タイドアップだけでなくTシャツやスニーカーと合わせる着こなしも登場しています。
本ページでは、スーツに関する用語を50音順に掲載しておりますので、各スタイルや仕様の違いを調べる際にご活用ください。
・ ウェットスーツ |
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・ 燕尾服 |
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・ カントリースーツ |
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・ コートスーツ |
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・ サイクルスーツ |
・ サウナスーツ |
・ サックスーツ |
・ サファリスーツ |
・ シャツスーツ |
・ シャネルスーツ |
・ ジャンプスーツ |
・ シングルスーツ |
・ 甚平スーツ |
・ スイムスーツ |
・ スキューバスーツ |
・ スーツ |
・ ズットスーツ |
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・ セットアップ |
・ セパレートスーツ |
・ セレモニースーツ |
・ 背広 |
・ ソフトスーツ |
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・ タウンスーツ |
・ タキシードスーツ |
・ ダークスーツ |
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・ ツーピース |
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・ テーラードスーツ |
・ ドライスーツ |
・ トラッドスーツ |
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・ ニットスーツ |
・ ノーカラースーツ |
・ パワースーツ |
・ パンツスーツ |
・ ビジネススーツ |
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・ フォーマルスーツ |
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・ ブラックスーツ |
・ ブラウススーツ |
・ ブルゾンスーツ |
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・ ペアブラウス |
・ べプラムスーツ |
・ ミックスドスーツ |
・ 三つ揃い |
・ モードスーツ |
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・ リアルスーツ |
・ リクルートスーツ |
・ レーシングスーツ |
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あ行
アイビーリーグモデル(ivy league model):スーツ
アイビーリーグモデルは、アメリカ東海岸の名門大学群「アイビーリーグ」に通う学生の着こなしを起源としたスーツスタイル。1950年代〜60年代のプレッピー文化を背景に広まった。特徴は、ナチュラルショルダー(肩パッドの少ない自然な肩)、細めのラペル、段返り三つボタン、センターフックベントなど、リラックス感と端正さを兼ね備えたデザイン。ネクタイやボタンダウンシャツと合わせることで、学生的で上品な雰囲気を演出する。ビジネスカジュアルやトラッドファッションとして人気が高く、現代ではリバイバルの流れもあり、若者から中高年層まで幅広い層に支持されている。クラシックでありながらも、親しみやすい印象を与えるスーツスタイル。
アフタヌーンスーツ(afternoon suit):スーツ
アフタヌーンスーツは、午後の正式な社交イベントや昼の式典、結婚式の来賓などで着用される男性用フォーマルウェア。英語では「モーニングコート(morning coat)」と区別して、午後以降のドレスコードに対応するスタイルとして位置づけられる。一般的にはミディアムグレーやライトグレーのスーツで、控えめながらも洗練された印象を持つ。ベストやタイを合わせて着用されることが多く、格式を保ちながら柔らかい雰囲気を演出するのが特徴。特にヨーロッパや日本の上流階級の式典においては、昼間の準礼装として重宝される。現在では厳格なドレスコードに沿う必要のある限られた場面で着用されることが多く、レンタルなども活用される。
アンサンブルスーツ(ensemble suit):スーツ
アンサンブルスーツとは、同素材・同色のジャケットとインナー(ワンピースやブラウス、トップスなど)を組み合わせた、女性用の統一感あるセットアップスタイルを指す。フランス語の「ensemble(全体・セット)」に由来し、見た目の一体感と上品さが魅力。フォーマルな場やビジネスシーン、冠婚葬祭などで着用されることが多く、特にブラックフォーマルとして定番。インナーを変えることで季節感や場面に応じたアレンジが可能で、汎用性が高いのも特徴の一つ。素材にはウールやポリエステルなどが使われ、シンプルながらも美しいシルエットを演出。年齢を問わず着用できる点でも支持されている、女性のための定番スーツスタイル。
インフォーマルスーツ(informal suit):スーツ
インフォーマルスーツは、「略礼装」に該当するスーツスタイルで、フォーマルスーツよりややカジュアルだが、一定の格式を保つ場で着用される。冠婚葬祭のうち披露宴やパーティー、入学・卒業式など、セミフォーマルな場面に対応する装い。黒やネイビー、グレー系の落ち着いた色合いが主流で、無地のシンプルなデザインが好まれる。通常はジャケットとスラックスのツーピースで構成され、必要に応じてベストを加えたスリーピースにすることで格を上げることも可能。シャツやネクタイ、小物とのコーディネート次第で印象が変わり、着用範囲の広さが特徴。現代ではビジネススーツと兼用することもあり、礼節と実用性を兼ねたスタイルといえる。
ウェットスーツ(wetsuit):スーツ
ウェットスーツは、ダイビングやサーフィンなど水中・水上スポーツで着用される、保温性・伸縮性に優れたスーツ。英語の「wet suit(濡れるスーツ)」が示す通り、身体とスーツの間に水が入り込むことで体温で水を温め、保温効果を得る仕組みとなっている。主にネオプレンという合成ゴム素材が用いられ、体に密着するデザインで動きやすさと防寒性を両立。厚みや構造によって水温・用途に応じたタイプが存在し、半袖・長袖、フルスーツ、セパレートなどのバリエーションも豊富。スポーツウェアとしての機能美が特徴で、レジャーだけでなくレスキューや軍事などの専門用途でも活躍している。高性能モデルではUVカットや浮力補助機能も備える。
ウォームアップスーツ(warm-up suit):スーツ
ウォームアップスーツは、運動前後に着用される保温用のスポーツウェアで、トレーニングスーツやジャージとも呼ばれる。主にナイロンやポリエステルなどの軽量素材で作られ、裏地にメッシュや起毛素材を施したものも多い。トップスはジップアップジャケット型、ボトムスはゴムウエストのパンツ型が一般的で、セットアップで着用することが多い。冷えを防ぎ筋肉の可動性を保つ役割を持ち、スポーツシーンのみならず、近年では「スポーツミックス」スタイルとしてファッションアイテムとしても人気。カジュアルな外出着やリラックスウェア、学校の体育着としても定番化しており、機能性と動きやすさを兼ね備えた実用的なスーツ形態である。
燕尾服(tailcoat):スーツ
燕尾服は、裾が燕の尾のように後ろで長く分かれたデザインが特徴の、男性用の最上級フォーマルウェア。英語で「tailcoat」と呼ばれ、夜間の正礼装としてオペラや晩餐会、授賞式など極めて格式高い場で着用される。基本的にはブラックのジャケットに白のシャツ、白のベストと蝶ネクタイを組み合わせる「ホワイトタイ」スタイルが正式。前身頃は腰丈でカットされ、後ろだけが長くなっている独特のシルエットが厳粛さを際立たせる。19世紀ヨーロッパの貴族社会に端を発し、礼装の象徴として長らく君臨。現代では着用機会は限られるが、クラシック音楽の指揮者や舞踏会、外交儀礼など特定の分野でその伝統が受け継がれている。
か行
カーディガンスーツ(cardigan suit):スーツ
カーディガンスーツは、ジャケットの代わりにカーディガン風のトップスを用いたスーツスタイルで、柔らかくリラックスした印象が特徴。カーディガンのように前開きでボタン留めのトップスとスラックスをセットにしたもので、ニット素材やジャージー素材が多く使われ、着心地が良く動きやすいのが魅力。ビジネスカジュアルや在宅勤務、移動の多い営業職など、堅苦しくないがきちんと見せたい場面に適している。ネクタイなしでも成立するコーディネートが可能で、インナーにはシャツやTシャツを合わせることが多い。伝統的なスーツに比べて肩肘張らず、現代的なライフスタイルに合う進化系スーツの一つといえる。特に春秋の軽装シーズンに人気が高い。
カントリースーツ(country suit):スーツ
カントリースーツは、イギリスの田園地帯での狩猟や乗馬などのアウトドア活動用として発展したスーツスタイル。ツイードなどの厚手で耐久性の高い素材が使われ、チェック柄やヘリンボーンなどのクラシックな柄が多く見られる。ジャケットはややゆとりのあるシルエットで、パッチポケットや肘当て、ステッチ入りのラペルなど、実用的なディテールが施されていることが特徴。パンツはタック入りで動きやすく、防寒性のある裏地付きのモデルも多い。秋冬のカジュアルな外出着として人気で、カントリースタイルやブリティッシュトラッドを象徴するアイテム。伝統と実用性を兼ね備え、自然の中で映えるクラシックな装いを演出できるスーツである。
コーディネートスーツ(coordinated suit):スーツ
コーディネートスーツは、上下のアイテムが完全に同素材・同色で揃っていない、いわゆる“ジャケパン”スタイルのスーツ。セットアップスーツと異なり、ジャケットとパンツの色や素材が違うが、全体として調和の取れたスタイリングがなされている点が特徴。ビジネスカジュアルやセミフォーマルな場面で重宝され、柔軟な着こなしが可能。たとえばネイビーのジャケットにグレーのパンツなど、クラシックな組み合わせから、季節感のある素材ミックスまで幅広いバリエーションが存在する。上下セットではないため、自分らしい着こなしを楽しめるのが魅力で、旅行時にも便利。堅すぎず崩しすぎないバランス感が、現代の働き方にマッチするスタイルとして注目されている。
コートスーツ(coat suit):スーツ
コートスーツは、ジャケットよりも着丈が長く、ハーフコートに近いシルエットのトップスを用いたスーツスタイル。19世紀末から20世紀初頭のヨーロッパで流行したデザインで、現在ではクラシックな印象のフォーマルスーツとして再評価されている。チェスターコートのようなラペルやフロントボタン、センターベントなどの仕様が特徴的で、防寒性とドレッシーさを兼ね備えている。パンツは通常のスラックススタイルで、シルエットは全体的に直線的かつ重厚感のある雰囲気。冬場の式典やフォーマルイベント、演奏会などで活用されることもあり、クラシカルで威厳のある印象を演出したい場面に適している。歴史的背景も含めて、格式高い着こなしに用いられる。
コンチネンタルスーツ(continental suit):スーツ
コンチネンタルスーツは、ヨーロッパ大陸(コンチネント)で発展したスタイルを指し、特にフランスやイタリアなどのエレガントで洗練されたスーツ文化を反映したデザインが特徴。ナローなラペル、ウエストを絞ったタイトなシルエット、ショルダーラインを自然に仕上げた構造などが代表的で、英国式の構築的なスーツとは対照的。軽やかな仕立てと色使いで、モダンかつ都会的な印象を与える。ビジネスからパーティーシーンまで幅広く対応でき、特に春夏シーズンにはリネンや薄手ウール素材を用いた涼しげなモデルが好まれる。イタリアンスタイルとも近く、ファッション性を重視する層から高い評価を得ている。スーツの中でも洗練度の高い代表格といえる。
さ行
サイクルスーツ(cycling suit):スーツ
サイクルスーツは、自転車競技や長距離サイクリングを行う際に着用される専用のウェアで、空気抵抗の軽減や動きやすさを重視した設計が特徴。一般的にはストレッチ性の高い合成繊維(ポリエステルやライクラなど)で作られ、身体にぴったりとフィットするタイトなシルエットを持つ。トップスとボトムスが一体化したワンピース型と、セパレート型の上下セットが存在する。背中にポケットが付属することが多く、補給食やツールの携帯に便利。着用シーンはスポーツ用途に限定されるが、近年ではカジュアルライドや街乗り向けにデザイン性の高いサイクルスーツも登場。機能性とパフォーマンスを追求したウェアであり、一般的なスーツとは異なるスポーツスーツの一種に分類される。
サウナスーツ(sauna suit):スーツ
サウナスーツは、着用することで発汗を促すことを目的とした特殊なスーツです。名称は、サウナのように身体を発汗状態に導くことに由来します。素材にはビニールやポリウレタンなどの防水・保温性に優れた合成素材が使用され、外気を遮断し内部の熱を逃がさない構造になっています。デザインは上下セットのトラックスーツ型が一般的で、ゆったりとしたシルエットにより動きやすさも確保されています。主にダイエットや減量目的のトレーニング、ボクシングや格闘技選手の減量期などで使用されます。室内運動やランニングなどとの併用で効率的な発汗を促進し、体温の上昇による代謝アップも期待できます。ただし、水分補給を怠ると脱水症状のリスクがあるため、使用には注意が必要です。
サックスーツ(sack suit):スーツ
サックスーツは、19世紀末から20世紀初頭のアメリカで誕生した、現代のビジネススーツの原型とされるスーツスタイル。名前の由来は「袋(sack)」のように構造がシンプルで、身体に沿わない直線的なシルエットを持つことにちなむ。肩パッドやウエストシェイプを抑えたナチュラルなフィット感が特徴で、着心地が軽くリラックスした印象を与える。ラペルやポケットも控えめなデザインが多く、アメリカン・トラディショナルスタイルの代表格とされる。アイビーリーグモデルなどの原点としても知られ、特に1950〜60年代に学生や知識人層の間で流行した。現在もクラシック回帰の潮流の中で再評価されており、着る人の個性を引き立てる知的で控えめなスーツといえる。
サファリスーツ(safari suit):スーツ
サファリスーツは、元々はアフリカのサファリ(探検旅行)用に作られた実用的なスーツで、通気性や動きやすさを重視した軽装スタイル。コットンやリネンなどの天然素材で作られ、ジャケットにはエポレット(肩章)やフラップ付きポケットが多数ついており、軍服的な要素を持つ。色はカーキやベージュなど自然に馴染むアースカラーが定番。暑い地域での着用に適しており、現在では春夏シーズンのカジュアルスーツとして展開されている。特にイタリアのファッションブランドなどが都会的にアレンジしたモデルを発表しており、旅行着やリゾートスタイルとしても人気。冒険心と洗練を兼ね備えたスーツとして、ファッション性の高いアイテムとなっている。
シャツスーツ(shirt suit):スーツ
シャツスーツは、ジャケットの代わりにシャツ型トップスを用いた軽装スーツで、シャツとパンツを同素材・同色で揃えたセットアップスタイル。一般的なスーツよりも柔らかく軽量で、ビジネスカジュアルや夏場の通勤、在宅ワークなどに適している。素材にはリネンやコットン、軽量なポリエステルなどが使われ、風通しがよく、爽やかな印象を与える。デザインは開襟やスタンドカラー、比翼ボタンなどさまざまで、リラックス感と清潔感を両立。ネクタイ不要で、Tシャツやタンクトップなどカジュアルなインナーと合わせやすい。伝統的なスーツの格式を保ちつつ、現代のライフスタイルに合わせて進化したアイテムとして注目されており、クールビズシーンでも重宝される。
シャネルスーツ(chanel suit):スーツ
シャネルスーツは、フランスのデザイナー、ココ・シャネルが1950年代に発表したレディーススーツに由来します。このスーツは、従来のコルセット文化を打破し、女性の身体を締め付けずに優雅さと実用性を両立させた革新的なデザインでした。代表的な特徴は、ツイード素材、ノーカラーのジャケット、フリンジ使い、ゴールドチェーンで縁取られた裾などで構成されたエレガントなセットアップです。膝丈スカートとの組み合わせが定番で、フォーマルな場から社交の場まで幅広く用いられます。現代でもシャネルブランドを象徴するアイテムとして、多くのブランドがオマージュを込めたデザインを展開しています。クラシックかつ洗練された女性らしさを演出できる不朽の名作です。
ジャンプスーツ(jumpsuit):スーツ
ジャンプスーツは、上下が一体となったつなぎ型の衣服で、元々はパイロットや整備士などの作業着として誕生した。名前は“ジャンプ=飛ぶ”に由来し、空挺部隊や航空関係の制服としても使われていたことが背景。近年ではファッションアイテムとして進化し、レディースを中心に多彩な素材・デザインのジャンプスーツが登場。ウエストマークでスタイルアップを狙えるものや、オールインワンとして着脱の手軽さを重視したものまで幅広い。きちんと感とリラックス感を兼ね備え、リゾート、オフィス、ナイトシーンなど多様な場面で活用される。靴や小物の組み合わせ次第で雰囲気が大きく変わるのも魅力。ユニセックスな装いとしても人気が高まっている。
シングルスーツ(single-breasted suit):スーツ
シングルスーツは、前合わせが1列のボタンで留められる構造のスーツで、最も一般的かつ汎用性の高いスーツスタイル。ボタンの数は1〜3個が主流で、2つボタンが最もスタンダード。ジャケットの前身頃が重なりすぎず、すっきりとしたシルエットを生み出すため、ビジネスからフォーマル、カジュアルまで幅広い用途に対応可能。ラペルはノッチドラペルが一般的だが、ピークドラペルを用いた華やかな仕様も存在する。着る人の体型を選ばず、ネクタイやシャツとのコーディネートで印象を自在に変えられるのも魅力。ダブルスーツに比べて軽快で若々しい印象を与えるため、就活生や若手ビジネスパーソンにも人気。現代のスーツスタイルの基本形といえる。
甚平スーツ(jinbei suit):スーツ
甚平スーツは、日本の伝統的な部屋着「甚平」のデザインをベースにしたセットアップ型のスーツ。甚平の特徴である打ち合わせ式の上着と、ゆったりとしたパンツを、モダンな素材や仕立てでアップデートしており、見た目はカジュアルながらも整った印象を与える。主にリネンやコットンなど、夏向きの涼しい素材が使われ、着心地のよさが際立つ。クールビズや在宅勤務、リゾート地での軽装ビジネスなど、格式を求めすぎないシーンで活用される。ジャケット代わりの甚平風トップスに、同色・同素材のパンツを組み合わせることで、セットアップとしての統一感を保ちつつ、日本らしい和のテイストを楽しめる。リラックス感と清潔感を兼ね備えた新感覚の軽装スーツである。
スイムスーツ(swimsuit):スーツ
スイムスーツは、水泳や水上スポーツの際に着用する水着の一種で、「泳ぐための服(swim + suit)」が名称の由来です。主にポリエステルやナイロンなど速乾性・伸縮性の高い素材で作られ、身体にフィットするデザインが特徴です。競技用では水の抵抗を最小限に抑える流線型のシルエットが重視され、レース仕様には耐久性やコンプレッション性を持つ高機能素材が用いられます。一般用ではデザイン性も重視され、ワンピース型やセパレート型など多様なスタイルが展開。プール、海水浴、トライアスロンなどさまざまな場面で使用されます。水中での動きを妨げず、安全かつ快適に過ごせる工夫が凝らされた実用性の高いウェアです。
スキューバスーツ(scuba suit):スーツ
スキューバスーツは、水中での保温性や防水性を目的としたダイビング用スーツで、主にネオプレン(合成ゴム)素材が用いられる。身体に密着するタイトな設計で、冷水による体温低下を防ぎながら動きやすさを確保。フルスーツ型(全身を覆う)やショーティ型(半袖・半ズボン)など、用途や気温に応じた多様な形状が存在する。ファッション用語としては、同様のネオプレン素材を用いたジャケットやワンピースなどを“スキューバ風”と称することもあり、立体感や構築的なシルエットが特徴となる。実用性に加えてビジュアル面でも強い印象を与えるため、コレクションやステージ衣装などでの採用も多い。ファッションとスポーツ機能の境界に位置する特殊スーツの一例。
スーツ(suit):スーツ
スーツは、共布のジャケットとパンツ(またはスカート)を組み合わせた洋装の基本アイテムで、「一式の服(suit)」が名称の語源です。19世紀の英国で誕生した背広を起源とし、現代ではビジネス、フォーマル、カジュアルなど多様なスタイルがあります。デザインはシングルまたはダブルの前合わせ、ノッチドラペルやピークドラペルなどがあり、場面に応じた選択が可能です。ウールや混紡素材が主流で、季節により生地の厚みや仕様が変化します。用途は通勤や式典、面接、パーティーなど幅広く、社会人の装いの定番とされています。仕立ての良さやサイズ感が重要視されるアイテムです。
ズットスーツ(zoot suit):スーツ
ズットスーツは、1940年代のアメリカで流行した個性的なスーツスタイルで、「zoot」はジャズスラングから派生した俗語です。肩幅が広く、丈の長いジャケットに、極端に裾すぼまりのバギーパンツを合わせたデザインが特徴。派手な色柄や長いチェーンのアクセサリーも含めた装いが主流で、ジャズカルチャーやチカーノ文化と強く結びついています。ダンスホールやクラブでの着用が多く、着る人の個性と反抗精神を象徴するスタイルでもありました。現在はヴィンテージファッションや音楽・映画の影響で再注目されることもあり、ストリートカルチャーの一部として愛され続けています。
スリーピーススーツ(three-piece suit):スーツ
スリーピーススーツは、ジャケット、ベスト(ウエストコート)、パンツの3点で構成されるフォーマルなスーツスタイル。19世紀イギリスで確立された紳士服の基本形であり、特にクラシックな装いとして高い格式を持つ。ベストを挟むことで腰回りのラインが整い、ジャケットを脱いでもきちんとした印象を保てるのが利点。冠婚葬祭、ビジネスの重要会議、パーティーなど、あらたまった場に適している。近年では若者向けブランドからも多様なカラーやデザインのスリーピースが登場しており、普段着としての着こなしも広がっている。ベストの有無によって温度調節もしやすく、着こなしの幅が広い。着る人の格式と個性を演出できる万能スーツとして定番の地位を築いている。
セットアップ(set-up suit):スーツ
セットアップスーツは、上下が別々に作られながらも同素材・同色でコーディネートできるスーツスタイルを指します。「セットアップ」は「整える」「組み合わせる」という意味から来ています。ジャケットとパンツ(またはスカート)を自由に選べるため、サイズやシルエットの個別対応が可能。ビジネスカジュアルやオフィスカジュアルに適し、シーンに応じた柔軟なスタイリングが魅力です。最近ではストレッチ性のある生地やウォッシャブル素材が増え、日常使いしやすい仕様が主流です。トレンド感を取り入れやすく、若年層からも支持されている現代的なスーツの形です。
セパレート(separate suit):スーツ
セパレートスーツは、ジャケットとボトムが異なる生地や色で構成されたコーディネートスタイルで、「separate(分ける)」が語源です。一般的なスーツのように上下がセットではなく、組み合わせの自由度が高いのが特徴。例えば、ネイビーのジャケットにグレーのパンツといったスタイリングが代表的です。ビジネスカジュアルやオフィスカジュアルとして広く取り入れられ、堅すぎず洗練された印象を与えます。季節や気分に合わせた組み合わせが楽しめ、ファッション性と実用性を兼ね備えたスタイルです。出張や休日の外出着にも好まれ、ミックスコーディネートの基礎とも言える装いです。
セレモニースーツ(ceremony suit):スーツ
セレモニースーツは、結婚式や入学式、卒業式などの式典や祝いの場に着用されるフォーマルスーツです。「セレモニー(ceremony)」は儀式や式典を意味し、華やかさと品格を両立したデザインが特徴。主に黒・ネイビー・グレーなど落ち着いた色合いに、光沢感のある素材や繊細なディテールが加えられることが多いです。男性はネクタイやベストを加え、女性はスカートやワンピースと組み合わせたセットアップが定番です。格式に応じてアクセサリーやコサージュで華やかさを演出することもあります。写真映えや場の雰囲気との調和も求められる、TPO重視のスタイルです。
背広(sebiro / business suit):スーツ
背広(せびろ)は、日本におけるスーツの一般名称で、英語の「civilian clothes(市民の服)」がなまった説や、ロンドンの「サヴィル・ロウ(Savile Row)」起源説が有力です。明治期に西洋の服装文化が日本に広まる中で定着し、今日ではビジネススーツとしての意味合いが強いです。ノッチドラペル、シングルブレスト、センターベントなどの標準的な仕様が特徴で、色は濃紺・グレー・黒が主流。日常の通勤や会議、営業活動などのビジネスシーンで最も一般的に着用されます。日本の社会人文化に根ざした服装であり、「サラリーマン=背広」のイメージは今も健在です。
ソフトスーツ(soft suit):スーツ
ソフトスーツとは、肩パッドや芯地を極力排した柔らかな仕立てのスーツを指します。イタリアや日本を中心に1970年代以降人気を集め、クラシカルなブリティッシュスタイルの構築的なスーツに対するアンチテーゼとして登場しました。軽量で身体に自然にフィットし、動きやすくリラックス感のある着心地が特徴です。ラペルや肩のラインが柔らかく落ち、カーディガンのような感覚で羽織れるのも魅力。オフィスカジュアルや出張時、長時間の着用にも適しており、ジャケット単体でも活用しやすい汎用性があります。シンプルな無地やソフトなウール・コットン素材が多く、現代のビジネススタイルにフィットした、実用性と美しさを兼ね備えたアイテムです。
た行
タウンスーツ(town suit):スーツ
タウンスーツは、都市部での外出やビジネスシーンに適したスーツスタイルで、「town(町)」で着ることを意識した名称です。フォーマルすぎず、かといってカジュアルでもない中庸なデザインが特徴で、都会的で洗練された印象を与えることを目的としています。シングルブレストにノッチドラペルのジャケットが主流で、ベーシックなネイビーやグレーの無地や控えめな柄がよく使われます。素材はウールやウール混が中心で、シーズンに応じた生地感が選ばれます。通勤、外回り、打ち合わせ、食事会など、幅広いシーンに対応できる汎用性の高いアイテムです。時代の流れとともに、スタイリッシュなフィット感や機能性素材が加わり、現代的に進化を遂げています。
タキシードスーツ(tuxedo suit):スーツ
タキシードスーツは、夜の正礼装として用いられるメンズフォーマルウェアで、19世紀後半のイギリス貴族のディナージャケットにルーツを持ちます。アメリカでは「タキシード」として定着し、名称はニューヨークのタキシード・パーク・クラブに由来するとされます。特徴的なのは拝絹(はいけん)と呼ばれるシルクサテンのラペルやボタン、側章付きのパンツ、そしてウィングカラーのシャツと蝶ネクタイの組み合わせです。ブラックまたはネイビーが主流で、格式あるパーティーや結婚式、レッドカーペットなどで着用されます。昼の正礼装がモーニングコートであるのに対し、タキシードは18時以降の夜の装いとされています。洗練された大人の気品を表す特別なスーツです。
ダークスーツ(dark suit):スーツ
ダークスーツは、濃紺、チャコールグレー、ブラックなどの暗い色調で構成されたスーツを指し、特にフォーマルかつ格式ある場で着用されることが多いアイテムです。名称の「ダーク」は文字通り色の濃さに由来し、ビジネススーツの基本形ともされています。無地やピンストライプ柄が主流で、シングルまたはダブルブレストのスタイルが一般的。着用シーンとしては、冠婚葬祭、公式行事、就職活動、面接など、第一印象が問われる場にふさわしく、信頼感や誠実さを演出できます。特筆すべきは、その汎用性の高さで、シャツやネクタイの選び方によって雰囲気を変えることが可能です。基本に忠実でありながら、個性も表現できるスーツスタイルの王道といえるでしょう。
ダブルブレストスーツ(double-breasted suit):スーツ
ダブルブレストスーツは、前合わせが二重になったデザインのスーツで、左右の前身頃が重なり合い、2列に並んだボタンが特徴。19世紀のヨーロッパで軍服から発展し、格式や威厳を象徴する装いとして定着した。一般的なボタン配列は6つボタン中2つ掛け(6×2)や4つボタン中1つ掛け(4×1)などがある。胸元が深く重なり、ラペルは幅広く、ピークドラペル仕様が多い。クラシックで重厚な印象があるため、エグゼクティブ層やフォーマルなシーンでの着用に適しているが、近年はスリムなシルエットや柔らかい生地を用いた軽快なスタイルも登場し、若年層やビジネスカジュアル層にも広がっている。威厳とスタイルを両立するクラシカルな定番スーツ。
ツーピース(two-piece suit):スーツ
ツーピーススーツは、ジャケットとパンツの2点から構成される基本的なスーツスタイルで、現代のビジネスウェアの主流。19世紀末から20世紀初頭にかけて、スリーピーススーツから派生し、より軽快で実用的な装いとして普及した。ベストを省いたことで動きやすさや気温対応力が向上し、ビジネスシーンを中心に広く浸透。ラペルの形状(ノッチドラペルやピークドラペル)、シングルかダブルか、パンツのシルエットやプリーツの有無などで多様なバリエーションが展開される。着用する場面や体型に合わせて自由な組み合わせが可能であり、スーツの中でも最も汎用性が高いスタイルといえる。フォーマルからカジュアルまで幅広く対応できる現代の定番スーツである。
ディレクターズスーツ(director's suit):スーツ
ディレクターズスーツは、昼の正礼装とされる男性用フォーマルスーツの一種で、主に結婚式や格式ある昼間の式典に用いられる。通常、黒または濃いグレーのカットアウェイコート(モーニングコート)に、グレー系の縞柄パンツ、白シャツ、グレーまたはシルバーのベスト、ネクタイやアスコットタイを合わせる。起源はイギリスの上流階級にあり、「director(重役)」の名の通り、重厚かつ品格ある印象を与える。日本では新郎の父親や主賓など、立場ある人物の装いとして選ばれることが多い。昼間のタキシードに相当する位置づけで、イブニングウェアとは区別される。現代ではやや格式が高いため着用機会は限られるが、由緒ある場では欠かせない伝統的フォーマルスーツである。
テーラードスーツ(tailored suit):スーツ
テーラードスーツは、体にフィットするように仕立てられたスーツ全般を指すが、特に職人(テーラー)による本格的な仕立てや、仕立て風のディテールを重視したスーツを意味する場合が多い。肩やウエストのラインが美しく整えられ、立体的な構造により着用者の体型を際立たせる。袖付けやラペルの形状、パッドの有無など細部までこだわるのが特徴で、オーダーメイド(ビスポーク)やセミオーダー、パターンオーダーなど多様な形で提供される。ビジネスシーンやフォーマルな場はもちろん、上質なスーツを求める人にとって定番の選択肢。素材や仕立て技術によって価格帯は幅広いが、着心地と見た目の両面で満足感を得られる、スーツの王道ともいえる存在である。
ドライスーツ(drysuit):スーツ
ドライスーツは、水中や極寒環境で身体を完全に乾いた状態に保つことを目的とした防水スーツで、ダイビングや水難救助、寒冷地作業などに使用される。ネックやリスト部分にシール(ゴム製の密閉部)があり、水の侵入を完全に防ぐ構造が特徴。内側には保温用のインナーを着込むため、寒冷環境でも体温維持が可能。ファスナーには防水性の高い特殊なジッパーが使われ、着脱にはコツが必要。スキューバダイビングでは特に水温の低い場所で用いられ、ウエットスーツと使い分けられる。ファッション業界では、ドライスーツに着想を得たテック系ウェアや、密閉・高機能をテーマにしたデザインが登場することもある。機能性と安全性を極限まで追求した特殊スーツの代表格である。
トラッドスーツ(trad suit):スーツ
トラッドスーツは、「トラディショナルスーツ」の略称で、イギリスやアメリカの古典的スタイルに基づいた伝統的なスーツを指す。代表的なのは、アイビースーツやブリティッシュスーツ、ブレザースタイルなどで、ナチュラルショルダー、センターフックベント、ボックスシルエット、3つボタン段返りなどのディテールが特徴。色柄もネイビー、グレー、ストライプ、ヘリンボーンなど定番的で飽きがこない。コーディネートもシャツやネクタイ、革靴といった定番アイテムで構成され、落ち着いた印象を与える。年齢やトレンドに左右されず、世代を超えて愛され続けるスタイルであり、ビジネスやフォーマルをはじめ、カジュアルダウンした着こなしにも適応。クラシックかつ安心感のあるスーツである。
な行
ニットスーツ(knit suit):スーツ
ニットスーツは、ジャージーやリブなどの編み地素材(ニット生地)で構成されたスーツで、伸縮性と柔らかな着心地が最大の特徴。通常の織物スーツと異なり、肩や背中の動きを妨げず、長時間の着用でもストレスが少ない。テレワークや出張、移動の多い職業などで重宝され、リラックス感ときちんと感を両立できる点が支持されている。デザインはテーラード調のシルエットを保ちつつも、パッドレスの構造やドローストリング仕様のパンツなど、カジュアル要素を取り入れたタイプも多い。家庭での洗濯が可能なウォッシャブル仕様や、防シワ・軽量性といった機能性を備えた製品も多数登場。オンオフ問わず使える実用性の高い現代的スーツスタイルとして人気を集めている。
ノーカラースーツ(no-collar suit):スーツ
ノーカラースーツは、ジャケットにラペル(衿)やカラーが付いていないデザインのスーツで、シンプルで洗練された印象を与える。主にレディース向けのビジネススーツやセレモニースーツとして多く展開され、フォーマルかつ柔らかい雰囲気が特徴。首元がすっきりとしており、インナーのブラウスやアクセサリーを引き立てる効果がある。素材やカッティングによって印象が大きく変わり、スリムでシャープな印象から、やや丸みを帯びたフェミニンな雰囲気まで対応可能。パンツスタイルにもスカートスタイルにも合わせやすく、入学式・卒業式、面接、オフィスなど多用途に使える。近年ではジェンダーレスなデザインとしてメンズ向けの展開も増えており、新たなスーツの選択肢として注目されている。
は行
パワースーツ(power suit):スーツ
パワースーツとは、1980年代にビジネスシーンで台頭した、威厳と自信を演出するためのスーツスタイルを指す。特に女性の社会進出と共に注目され、広いショルダーラインや構築的なシルエット、濃色やストライプ柄が象徴的。当時のキャリアウーマンを象徴する装いとして映画やドラマでも多く登場し、服装を通じて“権力”や“信頼感”を表現した。ジャケットは肩パッド入りでボクシーな形状が主流、スカートとパンツ両方のスタイルが見られる。近年は当時のデザインをモダンに再解釈した“ネオ・パワースーツ”も登場し、ジェンダーレスや個性表現の象徴として再評価されている。ビジネスの場における存在感を高めたいときや、スタイリングに意志を持たせたい場面で選ばれるスーツスタイルである。
パンツスーツ(pant suit):スーツ
パンツスーツは、上下セットで構成されるスーツの中でも、ボトムがパンツ(ズボン)であるタイプを指す。19世紀末から女性のパンツ着用が広まり、1960年代以降にファッションアイテムとして定着した。現在ではビジネスシーンやフォーマルな場でも一般的となり、動きやすさや機能性に加え、スマートでモダンな印象を与えるのが魅力。デザインはストレートからテーパード、ワイドまで多様で、ジャケットもシングル・ダブル・ロング・ショートと自由度が高い。カラーバリエーションや素材も幅広く、季節や目的に応じて選択可能。フォーマルな印象を保ちつつ、スカートスタイルに比べてアクティブな印象を与えるため、面接や式典などの場にも適している、汎用性の高いスーツスタイルである。
ピークドラペルスーツ(peaked lapel suit):スーツ
ピークドラペルスーツは、上襟(ラペル)の先端が上向きに尖ったデザイン(ピークドラペル)を特徴とするスーツ。ラペルの形状は、クラシックなフォーマルスーツや重厚な印象のビジネススーツによく用いられ、威厳や格式を表現する。とりわけダブルブレストジャケットとの相性が良く、タキシードやディレクターズスーツ、礼装用スーツにも多く採用される。視覚的に肩幅を広く見せ、上半身を引き締めて見せる効果があり、スタイルアップにもつながる。ビジネススーツとして用いる場合には、深い色味のウール素材にこのラペルを合わせることで、洗練された印象を演出できる。伝統的でありながら個性も演出できるため、周囲と差をつけたい場面に適したディテールである。
ビジネススーツ(business suit):スーツ
ビジネススーツは、主に職場や商談、公式な場での着用を想定したスーツで、機能性と清潔感、信頼感を重視したデザインが特徴です。由来は19世紀の英国で発展した男性のフォーマルウェアから派生し、現代では男女問わず社会人の基本装いとして定着しています。カラーは紺、グレー、黒が基本で、素材はウールを中心に季節に応じたバリエーションがあります。ジャケットはシングルまたはダブルブレストで、ノッチドラペルが一般的。パンツはストレートやテーパードが多く、着心地や動きやすさも配慮されているのが現代的特徴。用途はオフィス勤務、会議、面接など幅広く、身だしなみとしての社会的役割も大きい。着用者の印象を左右するため、サイズ感や仕立ての良さが重要視される。近年はカジュアル化の影響もあり、セットアップやニット素材などの変化も見られる。
ファンシータキシード(fancy tuxedo):スーツ
ファンシータキシードは、正式な夜の礼装であるタキシードに装飾や個性的なデザインを加えたもので、特別なパーティーやイベント向けに用いられます。タキシード自体は19世紀後半の英国紳士の夜会服が起源で、黒やネイビーを基調とし、サテンのラペルや飾りボタンが特徴です。ファンシータキシードは、通常のタキシードよりも大胆な色使いや刺繍、模様入りの生地を用いることが多く、シルエットや素材でも個性を表現します。フォーマルさを保ちつつ遊び心があるため、結婚式の二次会や舞踏会、ショーなど華やかな場面に適しています。着用時には、白のドレスシャツや黒の蝶ネクタイ、カマーバンドを合わせるのが基本。周囲と差をつけたい男性に人気の高い装いです。
フォーマルスーツ(formal suit):スーツ
フォーマルスーツは、冠婚葬祭や公式行事などの厳粛な場に適したスーツの総称で、格式と礼節を重んじたデザインが特徴です。多くは黒やダークネイビーを基調に、シンプルで無地の生地を使用。男性用はモーニングコートやタキシード、ディレクターズスーツ、女性用はセレモニースーツなどが該当します。装飾は控えめで、ラペルやボタンの形状もクラシカル。生地は上質なウールやウール混紡で、季節や地域に応じて変化。礼服としての役割が強いため、サイズ感や仕立ての丁寧さが求められます。礼儀正しさや格式を重視するシーンで着用され、冠婚葬祭や公式レセプションなどでの必須アイテム。時代や文化によって細かな仕様が異なるため、着用マナーの理解も重要です。
ブラックスーツ(black suit):スーツ
ブラックスーツは、文字通り黒色のスーツで、フォーマルやセミフォーマルな場面で最も基本的かつ汎用性の高い装いです。由来は19世紀の西洋の礼服文化に根ざし、葬儀や公式の式典、ビジネスの場でも用いられています。デザインはシンプルで洗練されており、シングルブレストのノッチドラペルが一般的。素材はウールやポリエステル混紡が多く、季節により軽量や裏地仕様も変わる。特にブラックスーツは「礼服」としての意味合いが強く、厳かな場での着用がマナーとされる一方、ブラックスーツの着こなし次第でスマートなビジネスウェアとしても使える。シャツは白が基本で、ネクタイも黒や濃紺などシンプルなものが好まれる。日本を含むアジア圏で就職活動用の「リクルートスーツ」としても多く選ばれている。
ブラウススーツ(blouse suit):スーツ
ブラウススーツは、ジャケットとスカートやパンツのセットにブラウスを組み合わせた女性用のスーツスタイルを指す。もともとは「ブラウス」と呼ばれる女性用の上着が起源で、スーツの一部として着用されるようになった。デザインは多様で、ジャケットはテーラードからノーカラーまで様々、ブラウスはリボンタイやフリル付きなどフェミニンなディテールを持つことも多い。着用シーンはビジネスからフォーマルまで幅広く、特に女性の就職活動やオフィスワーク、式典などで重宝される。素材はシルクやポリエステル、コットン混紡など快適性を重視し、カラーもネイビーやグレー、白が中心。女性らしさときちんと感を両立させたい場面に適した装いである。
ブリティッシュトラッドスーツ(british trad suit):スーツ
ブリティッシュトラッドスーツは、英国の伝統的な紳士服スタイルを踏襲したスーツの総称で、クラシカルで端正なデザインが特徴。19世紀の英国貴族や紳士階級が着用したスーツの影響を色濃く残し、ウール素材のヘリンボーンやツイード、チェックスーツが多い。ジャケットはシングルまたはダブルで、ノッチドラペルが標準的。色調はグレー、ネイビー、ブラウンなど落ち着いたものが多く、英国の伝統的なテーラーで仕立てられることが多い。特徴的なのは堅牢な作りと機能美で、街中のビジネスからカントリーサイドのレジャーまで幅広い用途がある。現代でも英国紳士の象徴として高い人気を誇り、ファッションの根幹としてリスペクトされている。
ブルゾンスーツ(blouson suit):スーツ
ブルゾンスーツは、ブルゾンスタイルのジャケットとパンツまたはスカートを組み合わせたスーツで、リラックス感とスポーティさを兼ね備えています。ブルゾンとは裾や袖口にゴムやリブが入っており、着用時に自然なふくらみ(=“blouse”のような膨らみ)を作るジャケットの一種で、カジュアルウェアに起源があります。これをスーツの要素と融合させたもので、伝統的なスーツの堅苦しさを軽減しつつもきちんと感を保つデザインです。素材はウールやポリエステル混紡に加え、ジャージーやニット素材も用いられます。オフィスカジュアルや通勤、軽めのビジネスシーン、あるいは休日のスマートカジュアルにも適しており、近年注目されるモダンなスーツスタイルの一つです。
ペアブラウス(pair blouse):スーツ
ペアブラウスは、スーツのジャケットやボトムスと色柄や素材感を合わせたブラウスのセットスタイルを指し、特に女性用スーツに多く見られます。ジャケットとの調和を意識したデザインで、襟元の形状や袖の長さ、素材の光沢感など細部に工夫が施されており、スーツの印象を引き立てつつフェミニンさをプラスします。由来は、単品のブラウスではなくスーツ全体としての統一感を追求した着こなしから。着用シーンはオフィスワーク、就職活動、フォーマルな会合、式典など幅広い。多くはシルクやポリエステル混紡素材で作られ、白や淡いパステルカラーが中心。セットアップとしての完成度が高く、着こなしのバリエーションを増やす役割も担います。
べプラムスーツ(peplum suit):スーツ
べプラムスーツは、ジャケットのウエスト部分にフリルや切り替えで広がる“ぺプラム”と呼ばれる装飾が付いた女性用スーツです。べプラムは元々ラテン語で「鎧の裾」を意味し、19世紀にファッションディテールとして取り入れられました。ウエストラインを強調し、スタイルアップ効果が高いのが特徴です。素材はウールやポリエステル、混紡素材が多く、カラーはビジネスシーンに合わせやすいネイビーやグレーが一般的。デザインはテーラードジャケットが主流で、スカートやパンツと組み合わせられます。着用シーンはオフィスやフォーマルな場面、またはパーティーシーンにも適応し、女性らしい華やかさときちんと感を両立。近年、トレンドとして再評価されているスタイルです。
ま行
ミックスドスーツ(mixed suit):スーツ
ミックスドスーツは、異なる素材や色柄の組み合わせを特徴とするスーツで、伝統的な統一感のあるスーツとは一線を画すモダンなスタイルです。由来は「混合(mixed)」という意味で、ジャケットとパンツ、あるいはジャケットの異なる部分に異素材や異色の生地を用いることで、個性的かつファッショナブルな印象を与えます。デザイン上は、例えばウールとレザーのコンビや、柄物と無地の組み合わせなどがあり、カジュアルな要素を持ちつつスーツのフォーマルさも残します。着用シーンはビジネスカジュアル、クリエイティブ業界やパーティー、イベントなどでのファッション性重視の場面が多いです。自由度の高いコーディネートが楽しめるため、トレンドに敏感な若年層に人気があります。
三つ揃い(three-piece suit):スーツ
三つ揃いスーツは、ジャケット、パンツに加え、同素材のベスト(ウェストコート)をセットにした伝統的なスーツスタイルです。由来は19世紀英国のヴィクトリア朝時代に広まったフォーマルウェアで、ベストが体温調整や見た目の統一感を提供。デザインはシングルまたはダブルブレストのジャケットが基本で、ビジネスやフォーマルに広く使われます。ベストを着用することで、より格式高く、きちんとした印象を与え、季節やシーンに応じて脱いだり着たりできる実用性もあります。結婚式や公式行事、ビジネスの重要な場面に適しており、素材はウールやウール混紡が中心。クラシカルな装いを好む人に根強い人気があります。
モードスーツ(mode suit):スーツ
モードスーツは、最新のファッション動向を反映した先端的かつ洗練されたスーツを指し、「mode」はフランス語で「流行」や「ファッション」を意味します。由来はパリのモード界からの影響が強く、斬新なカッティングや独創的なディテール、非伝統的な素材使いが特徴です。シルエットはタイトでスタイリッシュ、カラーはモノトーンやビビッドカラー、柄物も多用され、一般的なビジネススーツとは一線を画します。着用シーンはファッションイベントやパーティー、クリエイティブな職場などが主で、個性やトレンド感を強調したい際に最適。毎シーズンデザイナーによる新解釈が生まれるため、流行の移り変わりが早いジャンルです。
や行
ヨーロピアンスーツ(european suit):スーツ
ヨーロピアンスーツは、欧州の伝統的かつ洗練されたスーツスタイルを指します。由来はその名の通りヨーロッパの仕立て文化に根ざし、特にイタリアや英国、フランスのテーラリング技術に影響を受けています。特徴は身体にフィットするスマートなシルエット、ナチュラルショルダー、繊細なカッティングで、高品質なウールやカシミヤなどを使用。ディテールにはピークドラペルやサイドベンツなどが多く見られます。用途はビジネス、フォーマル、カジュアルまで幅広く、洗練された着こなしを好む人に支持されます。着心地の良さと格調高さが両立し、国際的なビジネスシーンでも好まれる定番スタイルです。
ら行
リアルスーツ(real suit):スーツ
リアルスーツは、実用性や機能性を重視したスーツを指し、見た目だけでなく着心地や動きやすさを追求した現代的なデザインが特徴です。名称は「現実的な(real)」という意味合いからで、伝統的な堅苦しさを和らげるために、ストレッチ素材や防シワ加工、透湿防水機能を備えることもあります。デザインはシンプルながらも快適性に配慮し、ビジネスシーンはもちろん、通勤や出張など日常的に着用しやすいのが強みです。ジャケットの構造は軽量化され、パンツも動きやすい仕立て。機能とファッションを両立させたい現代人に人気のタイプです。
リクルートスーツ(recruit suit):スーツ
リクルートスーツは、就職活動時に新卒者が着用するために特化したスーツで、「リクルート(recruit)」は英語で「採用・新規募集」を意味します。主に黒や紺の無地で、シンプルかつ控えめなデザインが特徴。男女共に清潔感と誠実さを印象付けるために、シングルブレストのジャケットとストレートパンツやスカートの組み合わせが基本です。素材はリーズナブルでありながらきちんと見えるウール混紡が多用されます。就職活動という重要な場面での第一印象形成に重視され、採用面接や会社説明会などフォーマルなシーンで広く着用される、日本独特の文化的アイテムです。
レーシングスーツ(racing suit):スーツ
レーシングスーツは、モータースポーツや自転車競技などで選手が着用する専門的なスーツで、高い安全性と機能性が求められます。由来は競技用の「レース(racing)」に特化した服装で、耐火性や耐摩耗性を持つ素材を使用。主にナイロンやケブラーなどの高機能繊維で作られ、火災時の安全確保や転倒時の怪我防止に配慮しています。デザインは体にフィットし動きやすさを重視し、通気性や軽量性もポイント。競技場面以外では一般的ではありませんが、レーサーのアイデンティティを象徴する重要なギアです。スポンサーのロゴやチームカラーがあしらわれることも多いです。
ファッション用語集ナビ
ファッション用語集ナビは、ファッションに関する用語をわかりやすく探せるように構成されたガイドです。カテゴリごとに整理されており、各アイテムページへのアクセスもスムーズに行えます。リンクをたどることで、目的の用語にすばやく到達できるようになっています。各カテゴリページでは、ファッションアイテム名が50音順に並べられており、そこから詳細な説明をご覧いただけます。アイテムの特徴や名称の由来、着こなしのポイントなども紹介しており、理解を深める手助けとなる内容です。
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